ブログの書き手がいつのまにか変わっている‥‥!?
個人サイトでお金を得る方法は、
いまやアフィリエイトだけではない。
サイトそのものを売って、
利益を得ることも可能になってきたが‥‥
●『きっこの日記』の価値は2億円!?
耐震偽装からライブドア事件までディープな情報を次々と書きまくってアクセスを集めてきた謎のブログ『きっこの日記』を前回取り上げたが、そこで取り上
げられていた話が気になった。
『サイト・キャッチャー』というサイトが『きっこの日記』を査定し、2億円の値段をつけたというのだ。
この査定は、無料動画 配信サイト『Gyao』の3月初めの夜のニュース番組の企画として行なわれたらしい。この高い評価にはきっこも驚き、次のように書いている。
「この『きっこの日記』の査定額は、ナナナナナント!ナナナナナント!ナナナナナント!って三連発しちゃうけど、『2億円』だった!あたしは、パソコンの 前で、腰が抜けた。すごく大切に育てて来た日記だから、あたしにとっては100万円くらいの価値があるけど、そんな値段がつくはずないよな~なんて思って たのに、2億円って‥‥。何かのドッキリじゃないかと思ったんだけど、番組はマジメに放送してて、『きっこの日記』の1ヶ月のページビューとかから、ちゃ んと『サイトキャッチャー』ってサイトが査定してくれて、正しい評価額を出してくれたみたいだ。つまり、妄想とか空想とかの世界の話じゃなくて、現実の世 界の話として、あたしが売る気になれば、この日記は2億円で売れるってことだ。それで、説明によると、『きっこの日記』を書籍にして出版すれば、100万 部は売れるだろうから、そう言った価値も含んでる‥‥ってことも言ってた。だけど、いくら何でも、100万部は大ゲサだと思った。
‥‥そんなワケで、この放送を見るまでは、『大切な日記をお金に換える気持ちなんかミジンも無い』って思ってたのに、2億円て聞いたトタンに、明日さっそ く売ることにした‥‥ってのはジョークだけど、とにかく、あまりの金額の大きさに、あたしはビックル飲みまくりで、さっきまで、100円のアイスが3個で 200円なんて話を書いてたのが、何だかムナシクなって来た」。
結論は、「だけど、やっぱり、この『きっこの日記』はあたしの宝物だし、2億円だろうが3億円だろうが、売る気はない」とのことだったが、この『サイトキャッチャー』というのはいったい何なのだろうと、サイトを覗いてみた。
メディアネットという会社が、3Dデザインや電子書籍販売サイトなどいくつもの社内カンパニーを作ってビジネスをしているうちのひとつがサイト売買仲介
業で、ホームページには、古典文学の入門サイトや老眼鏡の販売サイト、韓流ECサイト、株式情報サイトなどが「いまが買い時!注目のサイト」として並んで
いる。
老眼鏡の販売サイトは、月間売り上げ10万円から50万円で、希望販売価格は250万円。
株情報サイトのほうは、おもな収益源は有料メールマガジン
で、「特に宣伝をしているわけでもないのですが、今まで大変多くのお客様にご利用いただき、2004年6月の開始から、累計で1000万円以上の売上げ」
になり、希望販売価格は2000万円だという。1日数時間メールを書くだけで月50万円から100万円になるというのに、なぜ売るのかというと、「現状の
ままで運営していってもよいのでしょうが、株の周辺でビジネスしている方なら、いくらでも発展させようのあるメールマガジンです」とのことで、すでに2件
の見積もりが入っている。
「サイト売買」というキーワードで検索してみると、こうしたビジネスをやっているサイトはいくつも見つかる。
たしかに、これはおもしろいビジネスだし、役
にも立つだろう。たとえば、ホームページを作って固定読者ができたものの、続けていくのが重荷になった、ということはいくらも起こる。
本職の傍らサイトを
作っていた人は、本業が忙しくなればやめざるをえない。せっかく作ったのに、と悔しいし、突然やめればアクセスしてくれている人々に悪いとも思う。やる気
のある人が引き継いでくれ、さらに自分もこれまでの苦労が少しは報いられ、お金が手に入ればそれに越したことはない。
また、自分では作ったサイトでお金を得ることができなかったとしても、そうしたことに長けた人が見れば、思いがけない方法があるかもしれな い。コンテンツ作りはそのまま続ける条件で運営の権利だけを売ることもできるようで、それなら、お金のことを考えずに、コンテンツ作りに専念できる。
さらに、ネット・ビジネスを始めようとしている企業も、いちから立ち上げるよりも、すでにコンテンツがそろっているサイトを購入したほうがてっとり早い。みんながハッピーになるビジネスのようにとりあえずは思える。
このサイトには、サクセスストーリーも載っている。某出版会社勤務OLのK・Tさんは、「通勤途中に痴漢にあったり、空き巣に入られたり、下着を盗まれ
たりと災難続きで防犯への意識が高まったのがきっかけ」で防犯情報サイトを立ち上げ、自分がやった防犯対策や、実際に利用した人の話などを紹介した。仕事
のあいまにやったのでなかなか更新できず、放置状態になったが、検索エンジンでヒットし始め、やがてサイトを譲ってくれないかというメールが来たという。
「驚いたのは、趣味程度で始めた私のサイトが80万円で売れたことです」というキャッチーな言葉がサイトに載っている。
この会社が出しているメルマガを見ると妙に軽い感じで、大丈夫かなという気もしたけれど、ホームページをあれこれ読むと、この会社の社長は、「とにかく 一生懸命に働く、今の時期はそれしかない」と最低限人の倍働くことをモットーにしていると言う。毎月1万円までの図書補助費を出していて、会社の行き帰り で本を毎日一冊読んでいるという社員がいたりもする。ともかく懸命に勉強し、仕事している様子が伝わってくる。
●このビジネスを悪用しようと思えば‥‥
しかし、この会社のメルマガでは、「サイト売買とかM&Aとかって言葉、けっこうアヤシイですよね」という前振りで、いかに怪しくないか力説しているが、実際、アヤシイ感じがすることも確かだ。
こうしたサイトの売買は、秘密裏に行なわれるのがふつうで、「一度も顔を合わせずに取引を行なうことが決して珍しくないのがWebサイト売買の現状」だ
と言い、いま紹介した売却をかけているサイトや売れたサイトはすべて、URLもなく匿名で、購入申し込みをしなければわからない。お金のやりとりも、この会
社があいだに入って、直接せずにすむ仕掛けになっている。
そうしたことを知って、『きっこの日記』が高値で売れるなどという話を聞くと、困惑を感じざるをえない。
『きっこの日記』は、ブログとしてはおもしろくても、真偽のわからないアンダーグラウンドな情報の本が百万部売れるというのは、きっこも言うとおり大げさ
だろう。名誉毀損などで出版社もろとも訴えられかねないリスクだってある。
しかし、『きっこの日記』にかぎらず、人気サイトを“しかるべき筋の人”が秘密裏に手に入れれば、いろいろと困った利用方法はありそうだ。
このビジネスは、「サイトを手放したい人がいて、サイトを手に入れたい人がいて、2人が出会って握手した。そして笑った。たったこれだけ」だという。売
買の当事者にとってはそれだけですむかもしれないが、そのサイトを信じて利用する人もいるわけで、ほんとうにそれだけですむとはかぎらない。高いお金を出してサイトを買う人は、いうまでもなくそれだけの「利用価値」があると見ているわけだ。
たとえば、購
入した人気ブログで株価操作の情報を流したり、ショッピングサイトなどでお金を集めて消えてしまったり、といったこが起こりうる。
スキャンダルを流すと
いってお金をとるといったことは、ブラック・ジャーナリズムの世界でこれまでもやられてきた。ネットでも、たとえばある人気個人ニュースサイトのバック
には右翼団体がいるという告発を目にしたこともある。
そのホームページにやってくる人は、書き手や運営者が変わったことを知らなければ、これまでどおりの信頼を寄せる。たとえ、いずれは書き手や運営者が変わったことがばれ て信頼を失うとしても、そのときにはもはや目的を達しているということはありうる。一回のウソを広く信じさせるために多額のお金を払うアンダーグラウンド の人々はいくらでもいそうだし、もうすでにそうしたことは起こっている、と考えるべきかもしれない。
信頼できるサイトだと思っていたら、ある日突然、アクセスしている人が気づかぬうちにコンテンツの作り手や運営者が変わ
り、思いがけない「罠」が仕掛けられている‥‥。サイト売買がさかんになれば、そうしたことが起こる可能性は高くなっていくだろう。
ネットで新たな可能性
が開拓されていくにつれ、ネットの暗黒面も力を増していく。
関連サイト
●『きっこの日記』の値段は2億円と評価したサイト売買ビジネス・サイト『サイトキャッチャー』。サイ
ト売買の報酬として、この仲介会社は、成約額の3パーセントを買い手から取るだけだそうだ。サイト売買は、不動産仲介のようなものだというが、双方から手
数料を取る不動産業より、仲介業としては「良心的」なのかもしれない。
●サイト売買サイト『Site
M&A』。毎月の売り上げや経費、ページビュー、URLからそのサイトがいくらで売れるか「ク
イック査定」できるようになっている。利益をあげているわけでもない私のブログについて試してみても、びっくりするような売却想定価格が出てきた。アクセ
ス数やリンクされている数、検索サイトの評価などを基準に算出しているようだ。でも、やっぱり購入者がどうやってリターンを得るのかが不思議。
●これもサイト売買ビジネスをやっているサイト『SITE
MARKET』。こうした会社はいずれも、売りたい側、買いたい側、双方が登
録・申し込みできるようになっている。仲介会社は、売り手や買い手に代わって交渉はすべてやる、と言う。
●サイト売買だけのサイトを作っているところはまだ少ないが、いくつもあるビジネスのひとつとしてサイト売買ページをつくっているところもある。中小企業
支援のための企業間取引情報サイト『ご商談.com』も、そうしたページを作っている。
(週刊アスキー「仮想報道」Vol.427。一部改稿)
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「ネタ帳」さんより。
「きっこの日記」さんが2億円ですか。( Д) ヽ。 γ゚
あの、えっと……、うちなんかどうでしょうか?(x_x)☆\(^^)ブログの書き手がいつのまにか変わっている‥‥!?
僕の人生全て売ります
ジョン フレイヤー ブルースインターアクションズ... [続きを読む]
受信: 2006.03.26 14:17
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